おことわり。
このカテゴリーには、きわめて個人的で、不愉快な内容が、含まれます。
スルーしていただければ……と思います。
小学校入学。
家は増築され、妹と共有ながら、自分の部屋を、与えられました。
新しい部屋。ランドセルも。制服も。
勉強机は、その少し前に、会計事務所(?)をたたんだ、母方の祖父の、大きな仕事机。
そして。 布団たたき。
母親の教育熱に、拍車がかかりました。
彼女いわく、
素手だと、痛いし。バットだと、殴り殺しかねないし。ムチ系(!)だと、体に傷が残るし。
なので、子供を殴るには、布団たたきが、最適……だそうで。
ヒュンヒュン、風をきる音。それに続く、バシッという手応え。殴った側の達成感に対して、アザ程度のダメージのみ。
……なんだそうです。よ。
殴られる理由は単純で、テストが、100点でなかったから。
正確には、100点じゃないテスト + 彼女の虫の居所……でしょうか。
東大生の息子が欲しかったのに、できそこないのオンナなんか、いらないから。
そう、ヒステリックにわめきながら、布団たたきを、振り回す。
当のワタシにとっては、すでに、台風とか、竜巻の部類で、頭をすくめて、やり過ごすだけ。
泣きもせず、抵抗もせず、床に這いつくばって、通り過ぎるのを、待つ。
今にして思えば、その無表情な様子が、彼女の神経を、更に、逆なでしたのでしょうけど。
オマエには、人間どころか、牛や馬なみの、神経さえない……そう云われても、そんなもの、なんの役に立つわけでなし。
無感覚に、シャボン玉の中に、いました。
それでも。
夜中に、親に殺される夢をみて、飛び起きる。
殺らなきゃ、殺られる。
最初の殺意は、そんな、動物的なものだったと思います。
子供なりに、本気でした。
それでも、実行しなかったのは、江○香織さん風(笑)に云えば、世界に絶望していた。から。
学校も、警察も、他の、何もかも。 彼女の味方に、思えました。
殺ったとして、ワタシには、行くところも、帰るところも、ない。
だったら、いっそのこと。
自分が、不気味な死体になったほうが、マシなのだけれど、見たヒトが、一生うなされ続けるほどの死体って、どうしたらなれるものやら、わかりませんでした。
発想が、子供っぽい……ですね。
わからないことが、たくさんあります。
今のワタシは、当時のことを、怨んでいるわけではない……つもりなのですけど。
この当時、母親のヒステリーを助長したのには、父親のことがあるわけで、それについては、また、書こうと思いますけど、だから、彼女を、せめてもしょうがないコトです。
だいたい、今更……です。
それに。
おかげさまで、恋人さえ、引っ叩いたことのない、平和な人間に、成長できましたから。
ただ。
例えば、昨年、家族で伊豆に行ったときのこと。
夕食のあと、コーヒータイム。
突然、彼女は、当時のハナシを持ち出す。
そして。
あの頃を思い出すとね。あぁ、ワタシも、必死になって、子育てしたなぁと、思うのよね。今となっては、美しくて、懐かしくて、大切な思い出なのよ。子供を育ててみるって、いいことよ。
……ワタシには。
彼女に、悪気がないことは、知っています。
久しぶりに、家族が揃って、なんだか、母と娘が語り合うシーンが、やりたくなっただけなのです。
ただ、それだけ。
全身に鳥肌が立って、冷たい汗を感じている、ワタシのことなど、気付きもしません。
今更、彼女に殺意など感じませんけど。
頭のどこか、隅っこの方で、そこにある置物をつかんで、殴りかかったとしても、彼女には、何故、殴り殺されるのか、理解できないのだろう……と、ぼんやり考えました。
最近まで、理解できませんでした。
どうして、ヒトを殴ったことを、楽しそうに語れるのか。
ワタシにとって彼女は、サイコスリラーか、サイコパスな、存在でした。
でも。 簡単なことですね。
いじめられっこが、自殺を図る。いじめた側は、ちょっとからかっただけ。そんなに思いつめるほどのことを、したハズは、ない。
そう云うことですね。
でも。
布団たたきのしなる音。ヒステリックな叫び声。床に這いつくばって見た、カーペットの鮮やかな色。
それを、いつまでも、忘れずに、いる。
怨んでない……とは。
自分に対する、きれいごとなのでしょうか。
ヒトは、なんの悪意もなく、他人をズタズタに傷つけられる……としても。
家族でさえ、そうであるなら、つながっていなければならない、意味は、どこにあるのか。
ワタシには、みつけられません。
母親とのハナシは、あと、ひとつです。
<<励みになってますので、ヨロシク。
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